こんにちは、薬学生ブロガーのつよやくです。
薬学部の在学中に登録販売者試験を受けた経験から勉強法や注意点についてお話します。
・待遇の良いアルバイトを探している薬学生
・ドラッグストアの新入社員
・登録販売者や資格に興味がある人
薬学生の受験結果
まずはわたしの受験結果について!
簡潔に言うと109点で合格でした(2018年)
満点を目指していましたけど難しかったです。
薬学生が登録販売者試験を解いた感想とおすすめ勉強法
わたしが試験問題を解いたときの感想です。他の4年生と一緒に解いて、ほとんど同じ意見だったので信頼できる内容だと思いますよ。
薬学生におすすめの勉強法も紹介します!
第1章について
医薬品に共通する特性と基本的な知識(20問)
感想
医薬品の有効性や安全性についての問題がメイン。
薬害の歴史なども問われます。(サリドマイドやスモンなど)
勉強法
「基本的知識」というだけあって薬学生なら特に対策しなくても答えられる問題が多いです。
第2章について
人体の働きと医薬品(20問)
感想
簡単な薬理や生理の知識、副作用の症状などが問われます。
副作用のところではTENや無菌性髄膜炎なども出てきますよ。
勉強法
第1章の薬害と同様に問われるポイントが決まっています。
数年分の過去問から傾向をつかめば楽勝です。
第3章について
主な医薬品とその作用(40問)
感想
一般用医薬品の成分についての知識がメインです。
購入者への情報提供に関する知識も問われます。
問題数が40問と一番多いため、合否の鍵となる重要なジャンルです。
しっかり学習すれば、資格取得後の実務にも直結します。
勉強法
薬学生なら楽しく勉強できる章だと思います。
でも漢方は難しく感じました。国家試験の必須問題レベルです。
ジャコウとロクジョウの作用わかりますか?
漢方薬の構成生薬を丸暗記するのは非効率。
細かいところは深追いしないことも、効率的な勉強のために大切です。
また、漢方の証も問われていました。
キーワード(半夏厚朴湯⇔のどのつかえ)を押さえていきましょう。
第4章について
薬事関連法規・制度(20問)
感想
販売業の許可、リスク分類などに関する法令面の知識です。
医薬品医療機器等法をしっかり理解しておけば問題ないでしょう。
薬学生以外の、一般の受験生はこの章が苦手なことが多いようです。
勉強法
直近の医薬関連制度に対応した問題を解くことが重要です。大きく法改正されたときは、最新の情報をしっかり確認しましょう。
第5章について
医薬品の適正使用・安全対策(20問)
感想
添付文書の内容、副作用報告、被害救済制度などが出題されます。
第4章と似ていますが、こちらのほうが取り組みやすいと感じました。
勉強法
基礎の知識がしっかりあれば、あまり勉強しなくても合格点は取れるでしょう。
登録販売者の特徴を説明します
みなさん登録販売者って知っていますか?
ドラッグストアなどで医薬品を販売する専門職が登録販売者です。制度ができたのは2009年。薬事法の改正によって一般用医薬品の大部分は薬剤師でなくても販売できるようになりました。
今ではコンビニで医薬品が買えることも!
薬剤師との違いは?
登録販売者が販売できるのは第2類と第3類の医薬品です。ガスター、リアップ、ロキソニンなどの第1類医薬品は扱うことができません。
すべての一般用医薬品を販売できるのが薬剤師です。薬学部に6年間通って薬剤師国家試験に合格すると薬剤師になれます。
でも、卒業後薬剤師になれるのに薬学生が登録販売者になるメリットは?
大学の友達や薬剤師の先輩からもしょっちゅう聞かれます。
薬学部生が登録販売者を目指すメリットは?
わたしが登録販売者の試験を受けたのは4年生のとき。
薬学生として感じたメリットは3つあります。
- 定期試験とCBTの対策になる
- 一般用医薬品の販売を通してコミュニケーション能力を磨ける
- ドラッグストアで好待遇でバイトできる
それぞれ簡単に説明していきますね。
定期試験とCBTの対策になる
登録販売者試験は5つの出題ジャンルがあります。
第2章 人体の働きと医薬品(20問)
第3章 主な医薬品とその作用(40問)
第4章 薬事関連法規・制度(20問)
第5章 医薬品の適正使用・安全対策(20問)
一般用医薬品の販売を通してコミュニケーション能力を磨ける
いまの薬剤師にコミュニケーションは重要です。
在宅業務など、患者さんに寄り添う能力こそが求められているからです。
- 薬局での実務実習
- 病院での実務実習
- 大学で行う事前実習
患者さんやSPさんと話す機会はたくさんあります。
でも、普段勉強ばかりの薬学生ってこの辺りが弱いんですよね。
成績はいいのに実習で苦戦してる薬学生、たくさんいましたから。
登録販売者の資格を持てば、ドラッグストアで経験を積めるので安心です。こうしたコミュニケーションは将来の糧にもなりますよ。
ドラッグストアで好待遇でアルバイトできること
ここはちょっと言いづらい、お金の話。
薬学生は忙しいです。
平日は講義と実習でいっぱい。
実習で19時まで大学に残ることもしばしば。
帰ったらレポートをまとめて、しんどいですね。
土日くらい、趣味や遊び、デートに使いたい!
でもお金も必要
登録販売者の資格があれば、都内のドラッグストアで好待遇でバイトできます。
渋谷区や港区では時給1400円~1600円の求人がたくさんありますよ。
ドラッグストアには薬学生のバイトが多いのもポイント。店長やエリアマネージャーが薬学生の生活に理解があることが多いです。
- シフトの融通が効くので試験前は休める
- 医薬品の販売を積極的に担当させてくれる
- バイトの中でも頼られる立場になり、やりがいがある
学生時代の大切な時間を費やすわけですから、労働環境は大切ですよね。
他大の友達もできて、薬学生の横のつながりも広がりやすいです。
登録販売者について補足「薬学生の視点」
登録販売者の資格を取得してからは、ドラッグストアでバリバリと接客してますよ。
お客さんの健康相談に乗ることには強いやりがいを感じます。
登録販売者は第2類と第3類の医薬品を扱うことができるので、風邪や皮膚炎、アレルギーなどの薬を販売できます。これに対して薬剤師は一般用医薬品のほか、医療用医薬品と要指導医薬品を扱うことができます。
つよやくも新しい薬局に興味あります。
薬学生が登録販売者を目指すデメリット
薬学生が登録販売者を目指すデメリットはたったひとつ。
- 試験料や登録料でお金がかかる
ことです。
東京の場合、試験料+登録料でおよそ20000円が必要です。
自分でテキストを買って勉強する場合はさらに3000円程度かかります。
ドラッグストアでアルバイトする場合、たしかに時給は上がります。
ただし昇給額が200円程度なので、割に合わないと感じる方もいるかもしれません。
東京の登録販売者試験について
東京の登録販売者試験は年1回、だいたい9月にあります。
2019年は9月8日に試験→10月8日に合格発表でした。
合格率は26%。かなり低めですね。
まとめ:これから登録販売者を目指すひとへ
薬局や薬剤師に求められることがどんどん変化しています。
身近なお店で医薬品の販売を担う登録販売者。
今後もニーズは増えていくと考えています。
今回は、薬学生が東京の登録販売者試験を受けた結果や、問題を解いた感想、勉強法などについてお伝えしました。これから試験を受ける方の健闘をお祈りしています。