みなさん、SOAPに自信ありますか?
実習がはじまると多くの薬学生が苦労するのが薬歴作成ですよね。
かくいうわたしもそう。
SOAPの書き方がダメと何度も指導されました。
今回はSOAPの記入が上達する3つのコツを説明します。
・事前実習中の4年生
・薬局や病院で実習中の5年生
・SOAP興味のある全ての薬学生
SOAPってなに?薬歴とは違う?
安全で効果の高い治療には薬剤師による服薬指導が重要です。服薬指導を充実させるため、患者さんの記録(薬歴)を書きます。
薬歴は服薬指導を行った薬剤師が記入するもの。人によって記入方法がバラバラだと、あとで確認するときに困りますよね。
誰が見てもわかりやすい記録にするため、記入方法が決まっています。
もっとも一般的なのがSOAP形式です。ソープと読みます。
SOAP:薬歴記入の形式のこと
SOAPは薬局実習前に練習しておけ
丁寧な薬歴は重要ですが、時間をかけすぎるのは非効率です。
せっかく実習に行くなら、患者さんと接することに時間をかけたいですよね。
記入がうまくいかずにストレスが溜まってミスをしてしまっても大変です。
実習に行くまえにSOAPの書き方をおさえておくことがおすすめですよ。
では、なぜSOAPをおさえるのか。
それは多くの薬学生にとって薬歴作成で壁となるのがこの部分だからです。
SOAPについて理解しよう
S O A Pは英語の頭文字をとったもの。
基本的にはS→O→A→Pの順番に書きます。実習先によってはPをOp、Cp、Epの3つにわけていることがありますよ。
では、スムーズに書くためのポイントはなんでしょうか。
書くときの基本的なポイント3つ
わたしの経験から、ポイントは3つ
- すばやく書くこと
- 項目をおさえること
- 内容は簡潔にすること
ひとつずつ説明していきます。
すばやく書くこと
薬歴は服薬指導の「記録」です。服薬指導からなるべく時間をあけずに記入しましょう。混んでいてすぐに書けないときは、要点だけメモしておくといいですよ。
患者さんとの会話を思い出しながら、記載内容を決めていくといい薬歴になります。
薬歴を適当に書いていたことで、処分を受けた薬局もあるので、注意しましょう。
チェック項目をおさえること
基本的なチェック項目は決まっています。OSCEを思い出すかもしれませんね。
どんなことを確認するのかおさえて服薬指導に臨みましょう。
服薬状況、残薬の有無、体調の変化、併用薬、既往歴、他科の受診、副作用・アレルギー歴、ジェネリック医薬品の使用意向、お薬手帳の有無など
回答に目を通しておき、不明なところは服薬指導で確認しましょう。
アンケートを薬歴に丸写ししないことが大切ですよ。
内容は簡潔にすること
薬歴に患者さんの言葉をそのまま記録することもひとつの方法です。しかし、これだと文字数が多くなってしまいます。
良い薬歴には箇条書きで簡潔に書くことも必要です。
次の例を見てください。
書くときはもちろん、確認するときにも楽だと思いませんか?
●患者さんの言葉
「昨日か一昨日からのどが痛いんだ。空気が乾燥するせいかもしれないね。ビタミンが大事なんでしょ?りんごとか食べてるよ。」
●薬歴を書くとき
「最近喉に痛みがある。乾燥かも。食事には気を付けている」
患者さんとのやりとりは全て記録したくなりませんか。
特に最初のころ、わたしはそうでした。
でもすべて書けば良いというわけではありません。いちばんのポイントは「一読するだけで患者さんの状況がきちんとわかる」ということです。
必要性の低い内容は、省略するように指導されましたよ。
でも雑談のような内容の中にポイントが隠されていることもあります。
非常に難しいところなので、実習しながら経験を積んでいきましょう。
分かりやすい薬歴をすばやく書けるように
わたしたちが書いた薬歴は、実習が終わったあとも実習施設の方々に読まれることがあります。
効率ばかりを考えるのではなく、自分を含めた薬剤師が読むということを念頭において薬歴を書くことも重要です。
薬歴の意義や役割をきちんと理解して良い薬歴を書きましょう。
過去の薬歴の引用は使っていて便利だと感じましたよ。
薬局によって操作やルールが違うので指導薬剤師に確認してみることも大切ですね。